『練習での怪我防止』について、会員の皆様と共通理解をもつために、
普段の練習でお話していることをまとめてみました。
道場運営者として、会員の皆様に怪我をして欲しくない、と常々想っています。
そのためには、会員の皆様の協力が必要です。
少し長くなりますが、最後まで目を通していただけたら幸いです。
『怪我について』
ブラジリアン柔術に限らず、どのスポーツも、怪我の危険性があります。
怪我といっても、軽度の怪我(擦り傷、打撲、突き指など)から
中度の怪我(靭帯損傷、脱臼、骨折など)、
そして、重度の怪我(脊椎損傷、脳挫傷など)は生死にかかわるものまで幅があります。
怪我を未然に防ぐためには、私達一人一人が怪我を減らす努力が必要です。
『怪我をしない、怪我をさせないことについて』
危機管理意識をもち、怪我を最小限に抑えることが私達一人一人に求められます。
では、なぜ怪我をしてはいけないか、させてはいけないか・・・。
もちろん、痛いから・・・もあります。
しかし、怪我をすることによる、『損失』に目を向けることが大切です。
その、損失とは、
①日常生活が普段通りおくれない。
怪我からの回復には、時間が掛かります。
例えば、右肘の靭帯を痛めたとします。
靭帯損傷が癒えるまでには、3~4週間掛かると言われています。
そして、リハビリの期間をいれると、1ヵ月~1ヵ月半は必要になります。
その間、片方の腕が自由に使えないとしたら、日常生活をその間、大変不便な思いをします。
②スポーツを楽しみ、上達する機会を奪う。
多くのスポーツは、練習を重ねた結果、ある日急に上達します。
その機会を怪我によって失うとしたら、大変な損失だと思います。
さらに怪我をした場合、患部を動かさないために、全身の柔軟体操が難しくなります。
それにより身体が硬くなり、心身にも影響を与えます。
単純に好きなスポーツが出来ないということだけでも、とても残念なことです。
他にも怪我をしたときの、損失は多くあると思います。
その、損失しない、をさせないために私達が、共通意識を持って練習することが重要になります。
『怪我をしない、怪我をさせないためには』
まずブラジリアン柔術も武術、格闘技であることを改めて理解することが重要です。
競技の性質上、ブラジリアン柔術の技(関節技、絞め技など)は怪我に直結します。
掛ける側、掛けられる側が、正しくそのことを知ることが重要です。
具体的には、関節技を掛ける側が、『相手に、タップする余裕を与える』こと。
同時に、技を掛けられる側も、『早めなタップをする』ことが、大変重要です。
上記以外にも、怪我の危険性がある行為があります。
それは、技を正しく理解せず、自分の未熟な技を力で補うことで
相手を怪我をさせてしまう危険が生じるということです。